視界は有限のリソース
リソースという概念
ワードの質の話に前回触れましたが(リンクはそれ)
高いワードの質を求められる理由は何故でしょう。
理由は一つで、
視界管理にはリソースを消費するから です。
「1歩も動かずにマップのどこにでも無限にワードを置ける」としたらワードの質なんか考えずに手当たり次第マップ全体にワードを置きまくれば済みます。
しかし実際は、ワーディングというのは
・3つという同時に置けるステルスワードの数制限
・600というワードを置けるレンジ制限(青トリは無視します)
・90-120秒というクールダウン(黄トリ)
・1リコール毎に最大3-4個という所持制限(サポートアイテム)
コントロールワードの場合は、
・1つという同時に置ける数制限
・1リコール毎に最大2個という所持制限
・1つ75ゴールドという金額
ここから更に
・ワードを置きに行く移動による経験値ロス
・ワードを置きに行く移動時間中の、人数が減った部分の味方に対するキャッチリスク
・ワードを置きに行く移動により浮いた自分へのキャッチリスク
等(細かく言えばもっとあります)の
「上記の制限が課された有限リソースを消費して一定時間(コントロールワードは無限だけど)・一定範囲内の視界を得るといった戦略的行為」
であるため、
「より少ないリソース消費でより多くの重要な情報を手に入れたい」
という考えになります。それを実現するのが質の高いワードということです。
トレードオフ的な話
上でリスクやリソースについて触れましたが、このようにこのゲームでは
「ほぼ全ての行動には何かしらのメリットとデメリットが発生」しています。
例えば「レーンに出てCSを取る」という行動には
「経験値とゴールドを得る」というメリットがありますが
「川の視界が取れない」とか「対面にキルされるリスクがある」とか「自分の位置が相手にバレる」とかの多数のデメリットがあります。
それでも皆レーンでCSを取るのは、「諸々のデメリットよりメリットの方が大きい」からになります。
一つ一つの行動にはメリットとデメリットがありますが、
「相手よりメリットの大きさに比べデメリットが小さい」行動を1試合の中で積み重ねていく事で相手のネクサスが割れ勝利している
といったイメージです。
これはついでの話ですが、チーム構成でも同様の事が考えられます。
アーリーゲームの構成だと「特に序盤の行動でメリットの大きな行動を取りやすい」代わりに「ゲームが進むにつれて得れるメリットに比べデメリットが大きくなっていく」といった特徴があります。レイトゲーム構成だと逆だったりします。
このメリット:デメリットの比率が構成や相性によって変化していくみたいな感じだと思います。
視界管理の際のリソースについての考え方
起きがちなオブジェクト前の集団戦で有利を作る方法として視界の優位があります。
視界が無い位置に敵が居るという状態はスキルドッジ、ポジショニング決め等の観点から見ても正確な動作が行いづらく集団戦が難しくなります。
「AAしようとしたら敵がブッシュ内にいてAA出来なかった」
という経験があるかと思います。この時
・すぐ置けるワードを自分が持っていたら
・ここに予めワードが刺さっていたら
不自由なく集団戦を継続できます。
また、「視界が無い脇道からアサシンが飛び込んできて倒されてしまった」
といったものも、「予め脇道の視界があれば、もっとセーフティなポジションを取って集団戦が出来た」かもしれません。
このように、視界の優位というのは集団戦の優位に直結する要素の一つです。
そのため、視界の優位を取れた状態でオブジェクトファイトに臨む事が、事前準備として大事な点になります。
そのため、お互いにオブジェクト前は周辺の視界取り合戦になります。
先に視界を取り、取り返しに来た相手をキャッチだの先に有利ポジションを取って集団戦するだのを狙っていくことになります。
ここでさっきの話を振り返るに、理想的な視界状況としては、
①相手の視界を潰し、対してこっちの視界は取れていること
②これから起こる状況に対し柔軟に対応するため、視界リソースが残っていること
この2点が挙げられます。
お互いにワードリソースとデワードリソースを1ずつ握って視界取り合戦を行った場合、
①は達成できたとしても②は達成できないケースが多いです。
お互いに持ってるワードリソースを消費して視界を取り、相手の視界をデワードリソースを消費して潰すため単純に同程度の視界状況が見込めるわけです。
②も達成するための方法として、(ぼくは)それぞれのリソースを2にする方法が良いと思ってます。
具体的には、そもそも視界取り合戦が起きる前段階で一度ワーディング・デワードを済ませておく事です。
1分前くらいに視界バトルが始まると仮定して、ステルスワードの持続時間は最大3分なので、その前の2分間で先に一度視界を取ります。
これによりこっちの視界リソースが1リコール分多くなるため、視界合戦で勝てるというイメージです。
これをするには当然リコールを挟む必要があるので、モビリティブーツだと移動時間を短縮できる分やりやすかったりします。(だからぼくは5靴が好き)
そして、このそもそもお互いが持っている視界リソース量は、サポート以外も含めた5人全体のコントロールワードの量によって変化します。
コントロールワードは、チームのワードリソースとデワードリソース両方を増やすつよつよアイテム
という認識を持ちましょう。
コントロールワードを買わないプレイヤーは、
俺は集団戦上手すぎるから前述した「視界による集団戦での優位」なんてなくても完璧にやれちゃうもんね!!!
って言ってるようなもんなので是非キャリーしてください。
まとめ
前回の記事と併せてになりますが、
自分のワーディング意識1つでチーム全体のリソース・情報量を増やす事ができます。
この観点だけでも、2億パーセントくらいの確率で「自分は完璧に出来る事を全てやった」なんて試合は存在しません。
いくらでも自分の動きを良くする余地はあるので、こういった観点も大事にしてリーレジェライフを送っていきましょう。